若手社員のトンデモ話

2023.02.13若手育成組織づくり

若手社員のトンデモ話

若手社員の相談がとにかく多く寄せられます。仕事柄、コンサルティング先の企業様よりさまざまなご相談をいただきます。特に多いのが、若手に対してどうのように接したらよいのかというお悩みです。言いすぎてもパワハラになるのではと戦々恐々としている管理職の方も少なくありません。毎年、多くの新人教育を担当しているPDCAの学校ならではの解決策と共にご紹介いたします。

今回の内容はかなり浅井の個人的な価値観が入っていることをご容赦ください。

若手のトンデモ話 目次
・挨拶をしない
・出退勤の連絡がLINE
・ほうれんそうをしない
・鬱とコロナを武器にする
・平気でウソをつく
・まとめ

挨拶をしない


「管理職の私から挨拶をしても、挨拶を返してこない。返してこないばかりか、無視するんです」このようなご相談をいただきました。

社員の中にはコミュニケーションを苦手とする層は一定数います。コミュニケーションが苦手な社員に無理強いするのは、その社員の居づらさが増しますので、配慮は必要です。社員旅行や社外のイベントを嫌がる若手は増えています。参加の可否についてを選択できるようにするのが重要かもしれません。

挨拶においては、そもそもなぜ挨拶が重要なのかを教える必要があります。勉強嫌いの子供に「勉強しなさい」と伝え、たとえ行動したとしても、表面的であり一時的です。大切なことは、勉強することによってのメリットや重要性を説くことではないでしょうか。

仕事をする上で挨拶をすることは常識です。しかしその常識を理解していない若手社員を断罪するのはいかがなものでしょうか。人は認知していないことは当然に行動に移せません。管理者としてその挨拶の重要性や意義や効果について教えてあげるのが大切です。

出退勤の連絡がLINE


貴社には当日欠勤の連絡方法について定めがありますでしょうか。最近は便利な世の中になり、メールやチャットツールにて比較的容易に連絡が取れます。電話は相手の都合を気にせず失礼にあたるという考えも一部にはあり、社内外の連絡でLINEなどの活用も一般的になってきました。
会社内で当日欠勤の連絡もLINEで良しというコンセンサスがあるのであれば問題はありませんが、そうでない場合には指導が必要になります。

特に浅井が気にしているのが、言いにくいことを言いやすいツールに頼る傾向です。例えば、お客様のクレーム対応で考えてみましょう。感情的にお怒りになっていれば、極力顔を合わせたくないと誰しもが思うはずです。
本来なら直接の訪問が好ましくても、電話で済ませてしまう。電話するのも嫌で、メールで済ませてしまう。というように、どんどんと温度感の差が開くように距離をおいた連絡方法を選ぶのは、逃げの姿勢です。若手社員に正しいコミュニケーションの姿勢を養わせるためにも、平時の連絡のあり方は需要ではないでしょうか。

友達の家に電話を掛けるという修行

昔は友達の家に電話を掛けるのも、親が出て言葉使いにひと苦労がありました。異性の友達や彼氏彼女の家なら、なおさらでした。そのような経験から学べたことは沢山あるはずです。しかし最近の若手は電話慣れしていません。入社まもなくは、会社の電話に出るのが恐怖だという意見が多くあります。
社内の当日欠勤の連絡も言いにくいものではないでしょうか。その連絡をLINEで良しとするならば、退職の連絡もLINEになる可能性もあります。さらに進めば、退職代行を通じての連絡になるかもしれません。

これらを是とするのか非とするのかは価値観次第なのでどちらが正しいとは言い切れません。ただ、非とするならば、通常時から言いにくいことこそフェイストゥフェイスか電話が好ましいということを伝える必要があります。

ほうれんそうをしない


報連相は進捗を確認し、上司が部下の行動を軌道修正するのが本質的な役割です。とはいってもこの目的を部下に伝えたところで部下に当事者意識は醸成されません。報連相のもう一つの側面は責任の転嫁です。

管理職から多く寄せられる相談の上位には報連相があります。若手社員から報連相が来ないと嘆く上司の方が多くいらっしゃいます。報告せず、自らの勝手な判断で業務を行う。そして問題があっても爆発寸前、もしくはどうしようもない状態になってから相談にくるというケースも見うけられます。組織において報連相は必須のコミュニケーションですが、課題が多くあります。

そもそも論ですが、報連相は部下にさせるものではなく、報連相は上司が取りに行くものです。とはいっても日本の管理職はプレイングマネージャーで多忙を極め、全てを主体的に行うのも現実的ではありません。そこで、部下には報連相の動機づけが重要になってきます。

部下に「自分がやることやったことを報告しておけば、その責任は上司である私が引き受けることになる」と伝えておけば、自分のための報連相であるという認識が生まれます。
報連相せよ!ではなく、なぜ報連相が重要なのかの解説が重要です。

鬱とコロナを武器にする


「精神的にきついのでお休みさせてください」営業職なのに「コロナが怖いのでリモートで仕事をさせてください」などなど、鬱と言えばなんでも許される、コロナと言えばなんでも許されるという風潮があるのではと危惧しています。精神疾患や感染病を軽視しているわけではありません。言い訳が許される職場環境や人間関係に課題を感じます。

この言い訳グセは若手の問題ではありません。特に管理職が「忙しい」を言い訳にしてやらなければならないことをやらない現状があります。それを見た若手が「言い訳は許される」と認識するのではと推測しています。

組織として「できない理由探し」がまん延すると、成長も変化も鈍化します。好ましいのは「どうしたらできるのか」という意識ではないでしょうか。常日頃の会話の中で「どうしたら」という志向が浸透されれば、若手社員の言い訳も少なくなるのではないでしょうか。
問題行動があったときに表面的な対応ではなく、その根本を正すことが重要です。

平気でウソをつく


会社で開催した社内イベント。バーベキュー大会でみんなで和気あいあい。明日からみんなで頑張ろう!エイエイオー!と士気を高めた一日。社長の隣にいた若手社員から翌日連絡があり「退職します」の一言。
どうやらイベント前から退職は決めていたようで、社長としては「あのバーベキューでの笑顔は何だったのか」という愚痴を伺ったことがあります。

他にも同様の話がたくさんあります。
休みがちの社員。理由は体調不良。復職する気があるのかを確認するために面談を実施。面談では「気持ちが追いつかないのですが、どうしてもこの会社で働きたいです」とのこと。会社としてはもうしばらく待ちますと伝える。
その5日後「退職します」の一言。確認すると、実家に帰り地元で再就職するとのこと。その転職活動は休職してまもなくということが判明。会社としては「復職したい」という言葉は何だったのか。

本人たちはウソをつくつもりも、ついたつもりもないでしょう。ただ会社としては残念でなりませんし、虚無感に襲われます。難しいのは承知で申し上げます。本音で話せる信頼関係が築けているかが重要ではないでしょうか。

では、信頼はどこからやってくるのか。会社や管理職が言っていることとやっていること、言動一致しているかどうか。常に話し合う姿勢があり、社員に寄り添う雰囲気になっているかどうか等が考えられます。本音を話さない若手の問題ではなく、心を開きにくい会社の環境である、ということを変えていくということが大切です。

伝えたかったことのまとめ
・目的や意義を丁寧に説明する
・信頼されたければ信頼させる努力が必要

 

株式会社PDCAの学校
代表取締役 浅井隆志

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