目標管理方法「OKR」とは?MBOやKPIとの違いも解説します

2021.11.11マネジメント

目標管理方法「OKR」とは?MBOやKPIとの違いも解説します

近年取り入れる企業が増えてきているのが「OKR」と呼ばれる目標管理方法です。OKRが気になっている方のために、OKRとはどのような方法のことをいうのかについてご紹介します。
また、同じく目標設定方法で使われているMBO・KPIとはどのような違いがあるのかについても解説しましょう。

■OKRとは

OKRとは「Objective and Key Result」の頭文字を取った言葉で、直訳すると「目標と主な結果」という意味を持ちます。GoogleやFacebookのほか、メルカリなどの企業が取り入れている目標管理方法です。

目標(Objective)と、その目標の達成具合を図る主要な結果(Key Result)の2つを設定し、目標管理をしていきます。
全体で達成すべき目標を掲げ、その目標を実現するための複数の成果を個人またはチームの指標として設定することになります。このような形にすることで全体の目標と、個人の目標を紐付け、同じ方向を目指していくことが可能です。

OKRの具体例

OKRについてより具体的に解説します。

まず、コールセンターを例に企業全体として「高い評価の獲得」を目標に設定したとしましょう。そのために達成すべき成果としては「顧客満足度を○%向上させる」などが挙げられます。

一方、チームの目標としては、企業全体の目標を達成するのに必要な内容を盛り込みましょう。例えば「オペレーターを育成して対応力を上げる」「アクセス環境を整えスピーディーな対応ができるようにする」などです。

最後に、個人の目標設定です。「商品・サービスについて深い知識を身につける」「正しい言葉遣いで対応する」などが挙げられます。

目標としては達成不可能なものではなく、努力や工夫によって達成できそうなものを設定しましょう。

■MBO・KPIとの違い

OKRではなく、MBO・KPIを採用している企業もあるでしょう。まず、OKRの最終的な目標は、全体と個人の目標を紐付けた上で進捗の確認や評価を短いサイクルで行い、目標を管理することにあります。
四半期ごと、もしくは毎月レビュー・評価し、60~70%程度の達成を持って成功と判断するのが特徴です。

この点を踏まえ、MBO・KPIはどのようなポイントが異なるのかをご紹介しましょう。

MBOとの違い

MBOとは「Management By Objectives」の略で、直訳すると「目標による管理」のことをいいます。その目的は、方針を決定するための評価である人事考課です。
一般的に半年~1年ごとにレビュー・評価し、100%の達成を持って成功とみなします。また、OKRでは企業全体で共通の目標を共有するのに対し、MBOは本人と上司のみで目標を共有する違いなどがあります。

KPIとの違い

KPIとは「Key Performance Indicator」の略で、直訳すると「重要業績評価指標」です。プロジェクトの目標達成が最終目的であり、100%の達成を持って成功とします。
部門ごとに目標を共有し、毎月または毎週、毎日など非常に短いサイクルでレビュー・評価するのが特徴です。

主に定量的な目標で現在の業務プロセスが適切に行われているかなどをモニタリングするために使われます。
OKRに比べると、より具体的な定量的指標が使われるのが違いです。

■OKR導入のメリット

OKR導入のメリット

OKRを導入することによりどのような効果が期待できるのでしょうか。特に大きなメリットは以下の4つです。

目標やゴールが明確になる

企業全体で目標を共有することから、目標・ゴールが明確になります。何を目指せば良いかがはっきりするので、自然と自分がやるべきことも見えてくるでしょう。

会社と社員が同じ目標に向けて行動できる

共有した目標を達成するためには、会社だけでなく、社員それぞれが行動しなければなりません。OKRを導入することによって同じ目標に向けて行動できるため、一体感を高めながら日々の業務に取り止めます。

社員のエンゲージメント向上に繋がる

企業全体で共通の目標を持って行動することにより、自分が企業の一員であるといった意識が芽生えやすく、エンゲージメントの向上につながります。共通の目標を達成するためには、従業員同士でコミュニケーションを取ることも欠かせません。このこともエンゲージメントの向上につながるポイントです。

社員のモチベーションアップに繋がる

やるべきことが明確になり、一丸となって目標達成のために努力することは、個人のモチベーションアップにもつながります。定期的なレビュー・評価によって努力がしっかりと認められれば、更にモチベーションアップにつながるでしょう。
しかし、そのためには挑戦しがいがあり、なおかつ努力によって達成できる目標設定が重要です。

■明確な目標管理に繋がる

OKRとは何かについてご紹介しました。特に大企業の場合、社員個人やチームによって意識や目標が変わり、それをまとめるのが大変なケースがあります。OKRで企業全体の目標を作成することは、団結力のアップに繋がるだけでなく、エンゲージメントの向上、モチベーションをアップにもつながるでしょう。
OKRを定めることによって良い結果が期待できる場合は、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。

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