事業承継とは?メリット・デメリットやポイントまとめ
2021.04.02
廃業する事なく会社を続けていきたいと考えた場合、必ず必要になるのが事業承継です。そもそも事業承継とはなのか、どのような方法で行うことになるのかについて解説しましょう。
また、事業承継を成功させるためにおさえておきたいポイントについてもご紹介します。
■事業承継とは?
事業承継とは、後継者を見つけて経営を引き継ぐことをいいます。経営者は変わることになりますが、事業自体は継続されていくので、働いていた従業員は引き続きその会社に残るケースが多いです。
事業承継ではなく廃業してしまった場合は、従業員を解雇することになりますし、取引を行っていた企業に対して迷惑をかけてしまう可能性もあります。できる限り事業承継ができるように体制を整えていきましょう。
一般的に新しい経営者が経営権だけではなく、会社の経営理念や事業に関するものをすべて引き継ぎます。
■事業承継の5つの方法
事業承継には、大きく分けて5つの方法があります。それぞれメリットやデメリットが異なるので、自社にとって向いている方法を選択する際に参考にしてみてください。
親族内事業承継
経営者の子どもや兄弟姉妹、配偶者など、親族を後継者とする事業承継です。大きな特徴として、親族内事業承継を行うことにより、通常に比べて税金負担が軽減される点が挙げられます。
2018年に中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律と呼ばれるものが改定されました。これにより、所定の手続きを行って認定を受け、一定要件を満たしている場合、税金が免除されます。
経営者の親族が引き継ぐことになれば、従業員や取引先も納得しやすいメリットも大きいです。
ただ、後継者となる親族が他社で働いている場合、社内に呼んで育成するための時間をしっかり取らなければなりません。もともと自社で働き、自社の経営理念や業務内容について理解している従業員とは異なり、育成に時間がかかる可能性が高いことを理解しておきましょう。
社内事業承継
自社で働いている従業員や役員が引き継ぐ方法です。ある程度、業務に必要な知識が備わっている人へ引き継ぐことが多いため、スムーズに引き継ぎが行われます。また、取引先や従業員から信頼されている人を選べば、理解されやすいでしょう。
一方、資金力不足の問題で、自社株の買い取りや会社が建っている土地などの事業用財産の買い取りが難しいことがデメリットとして挙げられます。
M&Aによる事業承継
企業や個人といった第三者が買収するのがM&Aです。どうしても後継者が見つからないけれど、会社を継続させたいと考えている場合に一般的な選択肢だといえるでしょう。譲渡対価としてまとまった資金を受け取ることができるのがメリットで、その資金は老後資金として活用することもできます。資金力のある会社が買い手となるため、安定した経営に結びつけることもできるでしょう。
ただ、こちらが希望する条件をすべて満たしている売却先を見つけるのは簡単なことではなく、時間がかかってしまうケースが多いです。従業員の将来についてもよく考えたうえで条件を検討する必要がありますし、こちらの条件と折り合いがつかない形で契約すると、会社を支えてくれている従業員から不満が出てしまうこともあります。
信託による事業承継
投資でおなじみの信託制度を事業承継に転化する方法です。会社の株式を信託することになるのですが、株式譲渡を伴う必要はありません。柔軟な条件設定も可能であるため、経営者の意向をできる限り反映させたいと考えた場合にも適しています。
ただし、事業承継するタイミングは経営者が死亡したときであるため、元気なうちに後継者に会社を譲りたいといった選択はできません。
株式上場
上場企業となることにより多くの人材が集まり、後継者探しの問題から解放されます。また、後継者は株式を買い取る必要がないため、資金の問題に悩まされることもありません。 デメリットとして挙げるのは、株式上場が可能な企業でなければ選択できない点です。選択が可能な場合は検討してみてはいかがでしょうか。
■事業承継を成功させるポイント
事業承継を成功させるため、以下のポイントに注目してみてください。
計画的に準備をする
いつまでにどういった準備を行うのかについて、十分な計画を立てて行うことが重要です。予定よりも苦戦して準備に時間がかかったというケースが多いため、早めに取り組んでおきましょう。
後継者の育成を行う
後継者の育成に力を入れ、後継者には経営に必要な知識やスキルを身につけておいてもらうことが重要です。また、取引先や従業員との信頼関係も結んでおかなければなりません。 後継者を支える存在も求められるため、様々な人材の育成を行うことになります。
後継者のことを念頭において行う
会社を引き継ぐことになる後継者は、何かとストレスや不安を感じるものです。人間関係の問題など会社を引き継ぐ前に解決できることがあれば、早くから取り組んでおきましょう。
自社株式の株数対策を行う
信頼できる株主や従業員に自社株を移転させておくのも効果的です。これにより後継者の持分比率を抑えることができるため、納税負担の軽減につながります。
株価対策も同時に行う
自社株の贈与や相続を行うと税金が課せられるのですが、その対策として株価の引き下げ対策を行いましょう。例えば、会社の損金として計算可能な生命保険に加入する、貸し倒れの可能性がある不良債権を会社に計上するなどの方法が挙げられます。
■メリットやデメリット、特徴をよく理解したうえで検討を
ひと口に事業承継といっても、ご紹介したように様々な方法があります。まずは、できるだけ早い段階でどの方法を選択するのか決定しておき、事業承継を成功させるための準備を進めていきましょう。
十分な準備を行うことにより事業承継が成功する可能性が高くなります。また、事業承継を行ったものの失敗してしまったといったケースもあるので、デメリットやリスクについてもしっかりおさえたうえで検討してみてください。
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