コンピテンシーによる評価とは

2023.04.21評価制度組織づくり

コンピテンシーによる評価とは

コンピテンシー(competency)は、ある特定の職務や役割を遂行するために必要な能力やスキル、知識、態度などの総称です。つまり、コンピテンシーとは、職務や業務に必要な能力のことを指します。今回は、評価制度の指標に活用できるコンピテンシーについて解説いたします。

コンピテンシーの要素

知識(Knowledge)

特定の分野や業務に関する情報や理解力を指します。例えば、ある職務に必要な法律やルール。技術やツールの知識。専門用語の理解などが含まれます。

スキル(Skill)

ある特定の業務や職務を実行するために必要な実践的な能力を指します。例えば、問題解決能力。コミュニケーション能力。チームワーク能力。リーダーシップ能力。調整能力などが含まれます。

態度(Attitude)

ある職務や業務において求められる特定の態度や価値観を指します。例えば、協調性。責任感。継続的な学習意欲。柔軟性。イノベーション志向などが含まれます。

コンピテンシーは職種によって変わる

例えば、ある企業において、営業職に必要なコンピテンシーは、顧客対応力。交渉力。提案力。コミュニケーション能力。営業戦略の理解などが挙げられます。また、総務職に必要なコンピテンシーは、法務知識。経理知識。調達業務の知識。プロジェクトマネジメント能力などが挙げられます。
企業や組織によって求められるコンピテンシーは異なりますが、その職務や業務に必要な能力を持ち合わせることが、仕事を遂行する上で重要な要素となります。

これらの要素が、特定の職務や業務に必要なコンピテンシーを構成しています。企業や組織では、コンピテンシーを明確化し、採用や昇進などの判断基準として活用することがあります。また、従業員自身も、自分のコンピテンシーを理解し、スキルアップやキャリアアップにつなげることが重要です。

階層に応じたコンピテンシ
コンピテンシーは職種のみならず、階層にも設定することが重要になります。代表的なコンピテンシーのモデル事例をいくつか紹介します。

コアコンピテンシーモデルとは

コアコンピテンシーモデル(Core Competency Model)は、企業の中核となる事業や能力を特定し、それに必要なコンピテンシーを明確化するモデルです。企業が競争優位を持つために必要な、他社との差別化を実現するための能力や特徴を指します。

コアコンピテンシーモデルは、企業が自社の強みを理解し、それを生かしてビジネスを展開するために重要なモデルです。例えば、トヨタ自動車は、生産方式である「トヨタ生産方式」をコアコンピテンシーとしていています。ゆえに、その生産方式を支える技術や人材の育成などに注力しています。

また、マイクロソフト社では、ビジネス洞察力。テクノロジーコンピテンシー。戦略的影響力。コミュニケーション能力。さらに、リーダーシップ能力などを挙げています。これらのコアコンピテンシーを持った人材を確保し、それを活かしたビジネス展開を行うことで、競争優位を獲得しようとしています。

コアコンピテンシーモデルは、企業の強みを理解するためのフレームワークとしてだけではありません。他にも、採用や評価の基準としても活用されます。企業や組織は、自社のコアコンピテンシーを明確化し、それを支えるコンピテンシーを持った人材を採用し、育成することで、企業の成長につなげていくことができます。さらに、副産物として、洗い出す過程でビジョンの強化にもつながります。

ユニバーサルコンピテンシーモデル

ユニバーサルコンピテンシーモデル(Universal Competency Model)は、あらゆる職種に共通するコンピテンシーを特定します。それらを評価するためのフレームワークです。これは、職種や業種を問いません。あらゆる仕事に必要な一般的な能力を明確化することで、採用や評価の基準として利用することができます。

様々な組織や専門家によって提唱されています。アメリカン・マネジメント協会が提唱するものが代表的です。そのモデルでは、以下の6つのコンピテンシーが挙げられています。

問題解決能力
あらゆる職種において必要な、問題を特定し、解決策を見出す能力です。

クリティカルシンキング能力
複雑な情報やデータを分析し、正確かつ適切な判断を下すための能力です。

コミュニケーション能力
自分の意見や情報を相手に伝えるための能力で、聴取能力やフィードバック能力なども含みます。

プロジェクトマネジメント能力
業務やプロジェクトを管理し、目標を達成するための能力です。

チームワーク能力
グループでの仕事において、協力し合い、相互支援するための能力です。

自己管理能力
自己成長やキャリアアップを実現するための、自己評価や時間管理、自己開発能力などを指します。

これらのコンピテンシーは、あらゆる職種において必要とされる共通の能力です。人材採用や評価、育成の基準として利用されます。

リーダーシップコンピテンシーモデル

リーダーシップコンピテンシーモデル(Leadership Competency Model)は、リーダーシップに必要なコンピテンシーを特定します。それを評価するためのフレームワークです。リーダーが組織を運営する上で必要な能力を明確化することできます。さらに、リーダー自身やその後継者の育成、評価の基準として利用されます。

様々な組織や専門家によって提唱されています。例えばマッキンゼーが提唱するリーダーシップコンピテンシーモデルでは、以下の5つのコンピテンシーが挙げられています。

ストラテジック思考能力

組織のビジョンや目標を明確にし、戦略を策定するための能力です。

ビジネス洞察力

自分が統括するビジネスや業界について深い理解を持ち、市場や競合状況を把握するための能力です。

リーダーシップ能力

人をリードし、目標を達成するための能力です。方向性を示す能力や問題解決能力などを含みます。

人材育成能力

人材を育成し、組織の成長を支援するための能力です。

コミュニケーション能力

情報を共有し、他者と協力し、ビジョンや戦略を明確にするための能力です。

これらのコンピテンシーは、リーダーに必要な能力を明確にします。他にも、自己評価やキャリアアップに役立ちます。さらに、人材育成も推進されます。また、組織はリーダーシップコンピテンシーモデルを基にしたリーダーの採用や評価も可能となります。リーダーの育成を行い、組織の成長や発展を促進していくことが期待されています。

まとめ

コンピテンシーは全体共通や縦の階層別と職種ごとの2軸で設定をします。どのコンピテンシーを採用するかによって、社員育成の方向性が変わります。
おススメは、自社のハイパフォーマー(成果を出している社員)のコンピテンシーを分析することです。社内のベンチマーク的なモデルを反映させることが実態に即した評価になるでしょう。
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