社員に「自己育成」を促す方法!ポイントは具体的な目標設定と計画

2021.06.22組織づくり

社員に「自己育成」を促す方法!ポイントは具体的な目標設定と計画

自社で働く社員にはできる限り上を目指してがんばってもらいたいと考えるはずですが、うまくいかず、苦戦している企業も多いです。
そこで、社員に自己育成を促すにはどうすれば良いのかについてご紹介しましょう。自ら考え、積極的に会社のために動ける人材を育てるためにも参考にしてみてください。

■自己育成とは?

自己育成とは、自分で設定した目標を達成するために努力しようとすることをいいます。業務をするうえで必要な知識を学んだり、資格を取得したりするのも自己育成の一つです。
自己啓発のことでもあり、企業の一員として働く社会人としての自覚ともいえるでしょう。

仕事をする際、ただ与えられた業務をこなすだけでは不十分です。自らやらなければならないこと、任されていることを達成するための目標を作り、それをクリアするために力を尽くしていかなければなりません。
会社に就職したからといって、すべての社員が高い目標を持って日々の業務に取り組んでいけるわけではないので、企業としては、社員に対して自己育成を促すための取り組みを行い、サポートしていくことが重要だといえるでしょう。

■自己育成を行った労働者はわずか約3割

自己育成を行った労働者はわずか約3割

自己育成は、積極的に仕事において努力しようとする姿勢といえます。企業としては、できるだけ多くの社員が自己育成に取り組んでくれるのが理想ではありますが、厚生労働省の発表によると、平成30年度の1年間に自己啓発(自己育成)を行った労働者は、労働者全体で29.8%であり、わずか3割ほどでした。
正社員については39.2%、正社員以外は13.2%となっており、特に正社員以外の実施率が低いという結果になっています。また、男女別では男性が35.8%、女性は23.4%と、女性の方が低い結果となりました。業種によっても違いが大きく、金融業・保険業は63.7%だったのに対し、複合サービス業は25.9%と低い結果となっています。

参考:厚生労働省:令和元年度「能力開発基本調査」[PDF]

全体で見ると7割が自己育成を行っていないとの結果となりましたが、自己育成は仕事で必要となる知識を身に付けたり、能力を高めていくために努力したりすることであるため、自己育成が必要ない仕事は存在しません。
しかし、多くの方が現実的に自己育成に取り組めていない背景には、「必要性がわからない」「忙しくて時間が取れない」といったことが関係しているといえます。

この問題を改善するためには、自己育成の必要について理解してもらい、それを実行に移すための機会を作るといった支援が必要といえるでしょう。

これまで自己育成の支援に取り組んでいなかった企業も、今後実施することについて検討してみてはいかがでしょうか。

■社員に自己育成を促す方法

社員に自己育成を促す方法

積極的に自己育成に取り組んでくれる社員を育てるためには、企業側も支援を行っていかなければなりません。以下のような方法があります。

自主的な目標設定と計画立案

どのように自己育成をすれば良いのかわからないと悩んでいる社員には、目標設定と計画立案の重要性を伝えましょう。
この時、重要なのが無理な目標設定をしないということです。例えば営業職の場合「来期の売上を今の5倍にする」と考えてもなかなか難しい話になります。そうではなく、実現可能な目標を設定しましょう。
もし、今の倍の売上を目標にするのであれば、それをゴールとして、実現するためにはいつまでに何をしなければならないのかを考えます。

今月はターゲットの選定に力を入れる、来月はターゲットへのメッセージ作成やアプローチを徹底的に行う、○月までに新規顧客を10人獲得するといったように、一つひとつ目標を作り、それをクリアしていくことで全体的な目標達成に近づけたり、課題を発見したりすることができます。

学習時間の確保

自己育成のための学習時間を確保するコツを伝えましょう。
社員の中には「自己育成したくても仕事が忙しくて時間がない」と考えている方がいます。ですが、実際に自己育成している方は毎日の中で学びの時間を作り、うまく時間のやりくりをしているのです。まずは30分でも良いので帰宅してからの時間を自己育成にあててもらいましょう。習慣化できれば無理なく継続できるようになります。

学習意欲を促す環境提供

自己育成のために学びたいけれど、具体的に何をすれば良いのかわからないと悩んでしまう社員がいます。そこで、資格取得奨励制度を取り入れたり、オンライン研修を実践したりして、社員のやる気をサポートしてあげることが重要です。
やるべきことがはっきりしていると、あとはそれに取り組むだけで良いので、自ら考えて自己育成をするきっかけ作りにもなります。

■自己育成ができると優秀な社員に育つ

自己育成の必要性や行うためのポイントについて解説しました。企業の一員として働くうえで、自ら考えて努力する姿勢は必ず必要になります。
社員全員が自己育成に取り組み、高い目標を持って働いてくれればそれだけ企業として成長することができるでしょう。

自ら積極的に考え、行動してもらえるのが理想ではありますが、自己育成に取り組んでいる人は少ないとのデータがあるので、企業としてどういった形でサポートしていけるのか考える必要があります。

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