成長企業の経営者が持つ5つの習慣
企業の成否を分けるのは、経営者の才能だけではありません。数多くの急成長企業や成熟企業のトップを間近で見てきた筆者の視点から浮かび上がったのは、彼らが共通して持つ「日々の規律」でした。
どんなに多忙を極めても、一流の経営者は自らを整え、進化させるための投資を惜しみません。本記事では、成功者が無意識、あるいは戦略的に取り入れている5つの習慣を紐解き、今日から実践できる具体的なアクションを紹介します。
この記事でわかること
- 成功者が「早起き」を重視する真の理由
- 判断力を研ぎ澄ます「読書」の向き合い方
- パフォーマンスを最大化させる「運動」の効能
- 孤独な決断を支える「メンター」の見つけ方
- 質の高い「交流」を選ぶための注意点
目次
成長企業の経営者が持つ習慣①「早起き」
早起きは三文の徳と言われます。日本マクドナルドホールディングスの社長を務めた原田泳幸氏や、タニタ社長の谷田千里氏なども早起きで有名です。カレーハウスCoCo壱番屋の創業者 宗次德二氏は『超・早起きは30億円の徳』と言っています。
海外でも、元アップルCEOの故スティーブ・ジョブズ氏や、現アップルCEOのティム・クック氏、元スタバCEOのハワード・シュルツ氏など、数えたらきりがありません。
ちなみに、織田信長や豊臣秀吉も朝3時から4時に起きていたそうです。
経営者はなぜ早起きなのか?
イーロン・マスク氏をはじめ、成功している経営者は極めてハードワークです。かといって睡眠時間を削っているわけではありません。1日16時間の労働をしたとしても、仕事以外の時間を睡眠に充てています。
特に朝の時間は社員や取引先からの連絡もなく、自分のやりたいことに集中できる時間です。経営者こそ朝のゴールデンタイムの活用は有意義です。
とはいえ、最近の遺伝子研究では、朝型と夜型の特性があることがわかりました。早起きによって一律にパフォーマンスが向上するわけではなさそうです。結論としては、誰にも邪魔をされない時間の確保が重要と言えるでしょう。
余談ですが、片岡鶴太郎氏は早起きが進みすぎて、23時に起きるそうです。もはや、それは早起きと言えるのでしょうか…
成長企業の経営者が持つ習慣②「読書」
数々の成功経営者が読書の大切さを発信しています。
バークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェット氏は『知識は、複利のように積み上がっていく。誰でもできることだが、皆さんの多くはやらない。』と語っています。たしかに忙しい私たちは、読書の必要性を認識していながらも、どこかで言い訳をしながら逃げているかもしれません。
インプットがなければ、適切な判断はできません。新しい知識という刺激によって、今の考えを見直すきっかけにもなります。読書は何かを知るという側面もありながら、自己との対話でもあるのです。
良書は7回の学びがあると言われます。自分の状況や成長の度合いによって学びや気づきが変化するということです。多読でたくさんの新しい知識を習得するのも必要ですが、座右の書で定期的に大切なことを再確認することも肝要です。
成長企業の経営者が持つ習慣③「運動」
運動は成功者にとって非常に重要な要素です。運動は身体的な健康を促進し、精神的な健康や認知能力の向上にも役立ちます。
運動が成功者にどのようなメリットをもたらすかを以下に挙げます。
身体的な健康維持
成功者は自分の身体的な健康を維持するために、定期的な運動を取り入れています。適度な運動は心臓や循環器系の健康をサポートし、エネルギーを高め、免疫機能を向上させる助けになります。体力がないとハードワークもこなせません。
ストレス管理
成功者は忙しい生活を送ることが多いため、運動はストレスを軽減するための重要な手段です。運動によって身体的な疲労が発散され、心のリフレッシュが図られます。また、運動はエンドルフィンの放出を促し、気分を高める効果も期待できます。
集中力とクリエイティビティの向上
運動は脳にも良い影響を与えます。運動によって血液循環が良くなり、脳への酸素と栄養供給が増えるためです。これによって、集中力やクリエイティビティが向上し、成功者はより効果的な仕事をすることができます。特に下半身を動かすと血液の循環が促進されるでしょう。
30分ほど、軽く汗を流す程度の運動を週に2回行うのがおすすめです。健康で活躍できる習慣づくりも経営の仕事と言えます。
成長企業の経営者が持つ習慣④「メンター」
メンターを持つことは、成功を追求する上で非常に重要な要素です。メンターは経験豊富な人物であり、指導や助言を通じてあなたの成長や発展を支援してくれる存在です。以下に、メンターを持つことの重要性についていくつかのポイントを挙げます。
経験と知識の共有
メンターはあなた自身よりも経験豊富であり、達成したい目標や興味のある領域において深い知識を持っています。自分自身の成功や失敗から学んだ貴重な経験を共有し、同じ過ちを犯さないように助けてくれる存在です。指導を通じて、効率的な方法やベストプラクティスを学ぶことができます。
目標の設定と方向性の提供
メンターはあなたの目標を理解し、それに向けた具体的なアクションプランを策定する際に役立ちます。能力や興味を考慮し、成長を促進するための方向性を提供してくれます。目標に対して客観的な視点を持っているため、見落としている可能性のある点や新たな視野を提供してくれるでしょう。
モチベーションとサポート
成功の道は決して平坦ではありません。困難や失敗に直面した時、メンターは励まし、サポートしてくれる存在です。モチベーションを高め、困難な状況に立ち向かう勇気を与えてくれます。
また、メンターはあなたの成長を見守り、フィードバックやアドバイスを通じて常にサポートを提供してくれるでしょう。
メンターには、リアルで会えない歴史上の人物や、面識のない人物を心の指針にするのもよいでしょう。多くの経営者が『孫子の兵法』を座右の書にしたような例もあります。
成長企業の経営者が持つ習慣⑤「交流」
経営者にとって、他の経営者や業界の専門家との交流は非常に重要です。以下に、経営者が交流を重視する理由をいくつか挙げます。
アイデアや知識の共有
経営者同士の交流は、新たなアイデアや知識の共有の場となります。他の経営者の経験や成功事例を聞くことで、自身の経営戦略やビジネスモデルの改善につなげられるでしょう。また、業界のトレンドや市場の変化に関する情報も得ることができます。業界団体では部会などが設けられ、その役割を担っているのです。
ネットワーキングの機会
経営者同士の交流は、新たなビジネスパートナーや投資家、顧客を見つけるためのネットワーキングの機会となります。他の経営者との関係を築くことで、ビジネスチャンスを広げることができるはずです。また、他の経営者のネットワークを通じて、資金やリソースの調達にもつなげることができます。
問題解決と相談
経営者はさまざまな課題や問題に直面します。経営者同士の交流は、そのような課題に対してアドバイスや解決策を共有する場と言えるでしょう。他の経営者の経験や知識を活用することで、自身のビジネスの課題に対する新たな視点やアイデアを得ることができます。
総じて言えば、経営者の交流は新たなビジネスの機会を創出し、知識と洞察を深めるための貴重な機会です。一方で気をつけねばならないのは、ハードルの低い交流会です。ハードルの低い交流会では、売りたいがための参加者が多く、質の良い交流が難しい場合があります。
まとめ
急成長する企業や、安定して社会に価値を提供し続ける成熟企業。そうした素晴らしい企業のトップに共通しているのは、才能以上に「日々の良い習慣」でした。
忙しい毎日の中で、早起きや運動、読書の時間を確保するのは簡単なことではないかもしれません。しかし、成功している経営者ほど、自らを整え、成長させるための投資(時間)を惜しまないのも事実です。
まずは「週に2回、少し汗をかく運動をしてみる」「尊敬できる人の本を読んで、心の中のメンターにする」など、できるところから取り入れてみませんか?経営者自身の心身の充実が、会社をさらに飛躍させる一番の原動力になります。皆さんのさらなるご活躍を応援しております。
浅井 隆志
代表取締役
現場変革のスペシャリスト。PDCAの学校代表 浅井隆志 KDDI、スバル、SoftBank等の大手企業をはじめ、全国で精力的に講演・研修活動を展開。新聞や雑誌など数多くのメディアでも取り上げられ、全国から講演依頼が殺到。「現場で成果を出すための実践的な指導」に定評がある。