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若者は退職代行なぜ使う?急増する背景と使われないための予防策

「退職代行」というサービスを聞いたことはありませんか? また、実際に社員が退職代行サービスを使って辞めてしまったという経験を持つ方もいるのではないでしょうか。

社員が相談もなしに退職代行で辞めてしまうと、現場の上司はショックを受けるでしょう。 また、会社としても、せっかく採用した人材が突然辞めてしまっては痛手になってしまいます。

この記事では、退職代行の概要や、退職代行を使う側の心理、退職代行を使われた際のステップについて解説します。 退職代行を使われないためにできることについても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事で分かること

  • 退職代行サービスの概要と、日本だけで急速に普及している背景
  • 相談から退職完了まで、退職代行を利用する際の一般的な4つのステップ
  • 労働条件のギャップや引き止めへの恐怖など、新入社員が退職代行を使う4つの理由と心理
  • 退職代行を使われた企業側が取るべき、業者の身元確認などの正しい対応ステップ
  • コミュニケーション改善やオンボーディング強化など、退職代行を使われないための3つの対策
目次

「静かな退職」現象から読み解く、現代組織お課題と対策

いま多くの企業が直面している「静かな退職(Quiet Quitting)」仕事への熱意や積極性を失い、必要最低限の業務のみをこなす働き方について、その実態と具体的な対応策を体系的に整理した資料です。マイナビの2024年調査では、正社員の44.5%が「静かな退職」に該当するとされており、決して一部の特殊な事例ではなく、あらゆる組織で起こりうる構造的な課題であることが示されています。本資料では、静かな退職が生じる背景を「働き方に対する価値観の変化」「評価制度への不信」「コロナ後の働き方見直し」の3点から解説したうえで、その影響が本人にとどまらず、組織全体の生産性を低下させる点に警鐘を鳴らしています。さらに、静かな退職を「不一致」「評価不満」「損得重視」「無関心」の4タイプに分類し、それぞれに対する短期・中期・長期の対策を一覧で提示している点が本資料の実務的な特長です。本資料が示す結論は、静かな退職を完全に排除するのではなく、多様な価値観を受容しながら組織全体のバランスを保ち、タイプ別に適切なマネジメントを行うことにあります。そして、その舵取りを担うのは現場を最もよく知る管理職であり、組織変革の成否は管理職の対応力と育成にかかっていると位置づけています。従業員のエンゲージメント低下に課題を感じ、感覚的な対応から脱却して体系的な打ち手を検討したい人事・経営層の方に、ぜひご参照いただきたい一資料です。

新入社員はなぜ退職代行を使うのか?利用者の複雑な心理と理由

ではなぜ新入社員は退職代行を使い、退職を選択するのでしょうか。 理由には大きく分けて4つあります。

① 募集要項と実際の労働条件のギャップ(リアリティショック)

会社説明会や募集要項で説明された労働条件(給与、配属、福利厚生)と、実際の内容が大きく違っていたという理由が退職の原因となります。 会社としても、せっかく集めた新人をみすみす辞めさせたくないという理由から引き止めを行い、結果的に新入社員が退職代行を利用する傾向があります。

② 職場の人間関係やコミュニケーション不全による疎外感

同僚や上司からいじめを受けている方や、会社に自分の居場所がないと感じる方が、誰にも相談することができず、退職代行を利用するケースがあります。 仕事ができないことを理由に疎外感を覚えている方もいるようです。

③ パワハラ・長時間労働など労働環境の問題

長時間労働やパワハラ、セクハラなどの労働問題が原因で退職代行を利用される方も多数います。 心身ともに疲労して病んでしまった方や、ハラスメントの恐怖心から直接上司と話すことができない方など、心身の事情により自分で直接退職を言い出せなくなってしまった方が退職代行を利用しています。

④ 「引き止め」への恐怖心と、会社に対する「罪悪感」

退職代行の利用者は、会社から「引き止め」をされるのではないかと恐怖心を抱いています。 「引き止め」をされて断りきれなかったらという不安や、高圧的な態度を取られるかもしれないという不安から、退職代行という手段を選ぶと考えられます。

また、会社に対する「罪悪感」も、利用者の重要な心理の1つです。 利用者は「協調性がない」と批判されがちですが、実際には「チームワーク」を重視する傾向があります。

チームワークを重んじる社員は、会社を辞めることに「申し訳なさ」や「裏切り者になってしまうかもしれない」という罪悪感を抱いている可能性があります。 その結果、自分では退職を言い出しきれず、退職代行を利用することを選択するのです。

【人材定着戦略】キャリア支援で、若手がすぐ辞めるを解決!

「採用してもすぐ辞める」「若手が定着しない」——この悩みに、根拠あるデータと解決策で応えるのが本資料です。厚生労働省の調査では、入社3年以内の離職率は大卒で約32%、高卒で約37%に達します。本資料はまず、その離職理由の核心が「将来の見通しが持てない」「能力が活かせない」という将来キャリアへの不安にあることを明らかにします。では、若手は何を求めているのか。PDCAの学校が新入社員461名に実施した独自アンケートでは、77%が「今の会社で働き続けたい」と回答(前年比3.4%増)。その一方で、離職を考える理由は「将来が見えない」「目標が不明確」に集中していました。若手が本当に求めているのは"待遇"ではなく"納得できる未来"であるということが見えてくるのではないでしょうか。この主張を裏づける事例が、離職率の高い小売業界にありながら業界平均60%に対し離職率約8%を実現したCostcoです。倉庫マネージャーの68%が現場出身で、明確な昇進文化=「キャリアの見通し」の明示こそが定着と成長意欲を生むと示しています。そのうえで、中小企業に多い「制度の形骸化」「自己申告依存」「兆候を掴めない」という3つの失敗パターンを回避しながら、キャリアビジョン提示の3ステップを具体的に解説します。データに基づく若手の本音から、明日実践できる具体的手順まで一気通貫で得られる、若手の早期離職に悩むすべての人事・経営層にとって必読の一冊です。

退職代行とは?なぜ「日本だけ」で急速に普及しているのか

退職代行とは、労働者本人の代わりに退職の意思伝達や必要な事務連絡を行ってくれるサービスです。

2018年頃から専門の民間業者が急増し、テレビなどでも大きく取り上げられたことで一躍話題になりました。比較的新しいサービスのように思われがちですが、実は10年以上前から弁護士が行う労働問題解決業務の一環としてすでに存在していたものです。

かつては「未払い残業代がある」「労働環境が劣悪で辞めさせてくれない」といった深刻な法的トラブルを抱えた人が弁護士に依頼するケースが主流でした。しかし、近年では数万円(一般的な相場は3~5万円程度)を支払えば手軽に民間業者に依頼できるようになったことで、若手社員を中心に利用者が爆発的に増加しています。

注目すべきは、この退職代行というサービスが海外にはほとんど存在しない、日本特有のビジネスだという点です。海外メディアからも「なぜ日本人は自分で辞めると言えないのか」と不思議がられることが多いこの現象ですが、そこには日本企業特有の深い構造的な問題が潜んでいます。

日本だけで退職代行が急速に普及している主な理由

日本だけで退職代行が急速に普及している主な理由として、以下の3点が挙げられます。

「退職=不道徳・裏切り」とする前時代的な価値観

日本では長らく終身雇用が前提とされてきたため、会社を辞めることに対して「お世話になった会社への裏切り」や「忍耐力が足りない」といったネガティブなレッテルを貼る風潮が根強く残っています。 そのため、退職を申し出ること自体が労働者にとって大きな心理的ストレスとなります。

強固なヒエラルキーと忖度文化

日本の職場は、上司と部下の上下関係や職場の「和」を極端に重んじます。波風を立てたくない、気まずい思いをしたくないという心理が働き、「直接退職を伝えて怒られたらどうしよう」「嫌がらせを受けるのではないか」という恐怖心から、第三者を介入させることで安全に離脱しようとするのです。

深刻な人手不足による「強引な引き止め(退職ハラスメント)」

少子高齢化による人手不足が深刻化する中、若手社員が辞めることは現場にとって大きな痛手となります。 そのため、「今辞められたら現場が回らない」「損害賠償を請求する」などと高圧的な態度で退職願を受理しないブラックな事例が後を絶ちません。 労働者が自力で辞められない環境を、企業側が作り出してしまっている側面があるのです。

退職代行利用の流れ

では、具体的に新入社員はどのような手順で退職代行を利用して会社を去っていくのでしょうか。一般的な退職代行サービスの利用プロセスは、以下の4つのステップで進行します。

  1. 退職代行会社に相談
    利用者はまず、退職代行会社のチャットアプリや相談フォームを通じて「今すぐ辞めたい」「上司と顔を合わせたくない」といった現状の悩みや希望を伝えます。スマートフォン一つで深夜でも気軽に相談できるハードルの低さが、若手社員に支持される要因の一つです。
  2. 担当者との打ち合わせ
    ヒアリングをもとに、退職希望日、未消化の有給休暇の扱い、私物の引き取りや会社からの貸与物(パソコンや社員証など)の返却方法について細かくすり合わせを行います。
  3. サービス費用の振込
    依頼内容に合意した後、利用者は指定された口座への振込やクレジットカード決済などでサービス費用(およそ3~5万円程度)を支払います。 業者は入金確認後、即座に次のステップへ移行します。
  4. 代行会社が会社へ連絡
    代行会社の担当者が、勤務先(人事部や直属の上司)に対して電話や内容証明郵便などで「〇〇様が退職を希望しています」と通達します。 この日を境に、利用者は会社へ一切出社せず、上司と直接連絡を取ることもなく退職手続きが完了します。

企業の人事担当者や管理職からすれば、ある日突然、見知らぬ業者から「御社の〇〇さんが本日付けで退職します」という電話がかかってくるため、まさに寝耳に水の事態となります。 しかし、利用者側からすれば、この4ステップを踏むことでしか会社から逃れられないほどの心理的切迫感があったということを、私たち企業側は深く理解する必要があります。

退職代行を「使われた側」のショックと正しい対応ステップ

突然退職代行を使って退職の意思を告げられると、ショックを受けてしまいますよね。 「何がいけなかったのか」と自責したり、「業者を使うなんて無責任だ」と憤慨することもあるでしょう。

しかし、そのような事態になっても感情的にならず、以下のような対処をすることが重要です。

  1. 退職代行業者の身元を確認する
  2. 民間企業とは交渉しない
  3. 有休消化について本人と相談する

退職代行業者の身元を確認する

1つ目は、退職代行業者の身元を確認することです。 退職代行サービスは、以下のような組織が運営している場合があります。

  • 弁護士事務所
  • 社外の労働組合、ユニオン
  • 民間の企業

2つ目は、民間企業とは交渉しないということです。 弁護士の場合は、退職条件の交渉や法的手続きなどを本人の代理として行うことができます。 労働組合の場合も、団体交渉権に基づき、ある程度の交渉は可能です。

しかし弁護士資格を持たない民間企業の場合、退職日や退職金、退職条件などの交渉を行うことはできません。交渉を行うと、非弁行為になり違法にあたります。民間の退職代行業者とは、あくまで本人の意思や希望を聞き取るためのやり取りにとどめるようにしましょう。

3つ目は、有休消化について本人と相談・確認することです。労働基準法上、労働者には有給休暇を取得する権利があるため、退職時の有休消化の申し出を会社側が原則として拒否することはできません。

しかし、業務の引き継ぎなどで調整が必要な場合もあるでしょう。ただし、本人が直接のやり取りを拒否しているケースが多いため、無理に直接連絡を取ろうとするのは逆効果です。民間の退職代行業者は法的な交渉はできませんが、「事務的な連絡の伝達」は可能であるため、代行業者を窓口として書面やメール等で残日数の確認や消化スケジュールのすり合わせを冷静に進めることが大切です。

「退職代行を使うなんて頭おかしい」は本当か?利用者の末路

会社の人事や上司などで、退職代行を使われる側にとっては、「退職代行を使うなんて頭おかしい」と憤慨することもあるでしょう。 しかし、退職代行の利用者にとっては、追い詰められ、悩んだ末の選択です。 「恫喝されたら怖い」「家族に連絡がいくかもしれない」といった恐怖心から退職代行を利用するケースもあります。

「退職代行を利用したあとの末路」を気にする人もいます。 次の転職に響かないか、次の職場でも退職代行を利用することになりはしないかと不安を抱えているのです。 退職代行を利用する側も、悩みに悩んだ末に退職代行を利用するという現実に目を向けなければなりません。

では急に新入社員が退職代行を利用し、退職してしまわないためにはどのようなことを行う必要があるのでしょうか。

退職代行を使われないためには

退職代行を使われないためにはどのような方法が必要なのでしょうか。 今回は三つの対策をお伝えしたいと思います。

対策①:コミュニケーションを図り、話しやすい雰囲気を作る

若手社員の中には先輩や上司に相談できずに退職する人が多いのも特徴です。 意見を言いやすい職場の雰囲気を作ることは離職防止に欠かせない対策と言えるでしょう。 上司や先輩の業務が忙しく放置されがちな状況になると、新入社員が不満や悩みを打ち明けられないまま日々の業務に追われている可能性もあります。

先輩や上司が話しやすい雰囲気を作ったり、常に若手社員を気にかけたりといった配慮が大切です。

以下のウェビナーでは、面談のコツについてわかりやすく解説しています。離職退職の1つとして、面談の実施を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

なんとなく面談からの脱却!本当に意味のある1on1面談とは

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対策②:フィードバックで目標と課題を意識させる

一人で仕事をまわせるようになった新入社員は頼もしく見えるかもしれませんが、一人で仕事を抱えこみ、業務過多になってしまっている状態も多く見受けられます。 それにより疲弊してしまった場合、離職を考えるきっかけに十分なり得ます。

こうしたケースには「1on1」などの面談を設け、上司が新入社員の不安や悩み、仕事状況を把握することが必要です。 その際に、仕事に対する評価をフィードバックし、新たな目標や課題を意識させましょう。 会社にいる意味やおもしろい仕事に携われるという期待が持てれば、新入社員も前向きに業務に取り組めるようになるでしょう。

対策③:採用時のミスマッチ防止とオンボーディングの強化

退職代行の利用を防ぐためには、入社前と入社後のギャップを減らすことが必要です。 ギャップが大きいと、「思っていたのと違った」「やりたいことができない」と、退職代行を使われる可能性があります。

入社後のギャップを減らすために、採用から定着までの工程を強化することが重要です。 採用の段階で業務内容や職場文化を正確に伝え、面接で期待値をすり合わせることでミスマッチを未然に防げます。

入社後はオンボーディングやメンター制度で早期フォローを行い、定期的な面談で不安や負担を把握して対処することが重要です。 これにより、1人で悩んで退職代行に頼ってしまうというリスクを下げられます。

社員を職場に定着させるには、手厚い研修制度も重要です。 外部の支援サービスと協力し、現場で活かせる実用的な研修や定期的なフィードバックを通じて、社員の不安や会社の期待値とのギャップを減らすことをおすすめします。

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まとめ

今回は、新入社員が退職代行を使う理由について解説しました。 退職代行を突然使われると驚くかもしれませんが、本人も悩み抜いた末の決断であることが多いです。 新入社員が孤立しないよう、丁寧なフォローを行って現場への定着を推し進めることが重要です。

PDCAの学校では、組織への帰属意識や上司との信頼関係構築も見越した研修を実施しています。 現場への定着支援としての外部研修サービス利用をご検討の場合は、ぜひPDCAの学校にお問い合わせください。

まずはご相談ください

自社の課題を整理し、最適な研修・育成の方向性を明確に。 PDCAに精通したコンサルタントが、現状に合わせた具体的な選択肢をお伝えします。

浅井 隆志
著者情報

浅井 隆志

代表取締役

現場変革のスペシャリスト。PDCAの学校代表 浅井隆志 KDDI、スバル、SoftBank等の大手企業をはじめ、全国で精力的に講演・研修活動を展開。新聞や雑誌など数多くのメディアでも取り上げられ、全国から講演依頼が殺到。「現場で成果を出すための実践的な指導」に定評がある。

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