新入社員が早期離職する理由と対策

2021.04.25

新入社員が早期離職する理由と対策

新卒採用をする企業にとって、一番気をつけたいのは新入社員の離職です。
入社してから離職する割合は一般的に3年3割と言われ、年によって多少の変化はあるものの、企業にとっては永遠の課題と言えることでしょう。
本日は、そんな早期の離職がなぜ起きてしまうのか?また、早期離職を防止するための策についてお伝えします。

就活生の特徴

まず始めに、就活生の特徴について言及していきます。
就活生の特徴として取り上げられるのは、「社会を知らなすぎる」という無知があります。
それは、日本の学校では「働くうえでの知識や考え方」を教えてくれない、ニュースやメディアでは働き方の理想論ばかりを唱え、企業の実態とは大きく異なる、というのが原因と言えます。

そのため、入社前の学生が持つ「働く」という認識と、一般的な社会人が持つ働くことへの認識は大きく異なります。
そんな異なる認識から生まれるのが、リアリティ・ショックです。
リアリティ・ショックとは、思い描いていた理想と現実とのミスマッチのことを指す言葉で、学生時代に思い描いていた社会人像と、入社後の実態とのイメージのギャップが大きければ大きいほど、離職という決断に至る確率も高くなります。
ほとんどの新入社員がリアリティ・ショックを感じており、実際に新入社員が入社して1カ月ごろには、6割以上の新入社員が少なからずリアリティ・ショックを感じていると言われます。
では、そんなリアリティ・ショックの原因と対策について触れていきます。

リアリティ・ショックを無くす選考方法

リアリティ・ショックにつながる原因は、報酬や昇進、能力面、人間関係、働きやすさなどさまざまあります。
主にこれらの原因により、新入社員は「入社してみたけれどこんなはずじゃなかった」と感じて離職につながってしまいます。
リアリティ・ショックを無くすためには、選考段階で学生の価値観と社風や、一緒に働く社員との相性を確かめておくことが重要となります。
選考段階で気をつけておくべきポイントは、伝達不足の解消とミスマッチの解消です。
・伝達不足
リアリティ・ショックの大きな原因としては、企業側が意図的に隠しているケースの他に、面接や入社説明会での説明が不十分だった可能性も挙げられます。
労働条件のミスマッチを防止するためには、伝達漏れや説明不足などのケアレスミスを無くすことも大切です。

・価値観のミスマッチ
価値観のミスマッチを防ぐためには、人間関係と社風の両方の視点から、相性を測る必要があります。
そのためには、学生がどのような観点で就職活動をおこなっているのか面接の段階で確認する必要がありますが、学生自身が何をしたいのか、どんな環境を求めているのかわかっていないケースもあります。
わかっているつもりでも、実際に直面してみると違ったというケースも少なくありません。
表面的な言葉のみを信じるのではなく、過去や経験に基づく質問を重ねることで、潜在的に何を求めているのか、どのような環境に適しているのか見抜けることもあります。

リアリティ・ショックを無くす対策

選考時におけるミスマッチの解消を図るほかに、解決を優先すべきポイントは人間関係です。
新入社員の離職理由には本音と建て前があり、本当のことを口に出してはくれないケースが多くあります。
原因を突き詰めていくと、
「職場内でうまくいっていなかった」
「上司との関係が良くなかった」
など、人間関係に悩みを抱えていたケースがほとんどです。

人間関係の亀裂は、新入社員の離職へと拍車をかけてしまうのです。
早期のうちに良好な人間関係を構築するためには、接触の回数を増やすことが重要です。
人事、上司から積極的に声をかけて、接触を重ねる必要があります。
また、コミュニケーションを活性化させるために、イベントの開催やサンクスカードなどの仕組みを取り入れることも一つの手となります。

特に有効となるのは、定期的な面談やブラザーシスター制度を導入することで、新入社員にとって悩みを打ち明けられる頼れる存在を作ることが、早期の離職を防止する大きな手となります。

リアリティ・ショックによって引き起こされること

リアリティ・ショックにより、大きく3つの影響を及ぼします。
それは、愛社精神の低下、組織社会の阻害、生産性の低下です。
入社後のリアリティ・ショックが低い群と高い群では、その後の会社に対する満足度も異なるという調査結果もあります。
入社直後のリアリティ・ショックが低い群は、比較的高い水準で満足度を維持し、入社直後のリアリティ・ショックが高い群は、満足度が大幅に下がり、3年目までに満足している割合は約5分の1程度まで低下してしまうという調査結果もあります。
満足度やモチベーションの低下は愛社精神の低下、組織社会の阻害、生産性の低下につながってしまうため、注意が必要です。
離職だけに関わらず、入社後のリアリティ・ショックを起こさないための対策を、企業は打ち出していく必要があるのです。

まとめ

今回は新入社員の早期離職の理由と防止策についてお伝えしました。
今どきの若者はどのような特徴があって、どのような理由で離職をしてしまうのか理解することが大切です。

そのうえで、選考時の見極め、社内のコミュニケーション活性化を図ることが離職を防止するうえで重要となります。
早期離職を防ぐためにも、今回の内容を是非、ご参考ください。

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